コーヒーに興味が湧いたのは、母が東京で喫茶店を経営していたことがきっかけでした。自宅ではコーヒーを挽く音と、淹れる際にたち込む香りで毎朝目が覚めたことを、今でも覚えています。

その後縁あって渡ったカナダで、憧れていたエスプレッソマシンに触れてみたいという一心でカフェでの仕事を希望し、それが魅惑的で深いコーヒーの世界への第一歩となります。

そしてバンクーバーでバリスタとして働くにつれ、次第に興味がコーヒー豆の栽培地や焙煎へと移行し、自分の好奇心を確かめる為に焙煎講座に参加。その結果、そこで得た体験が、ライフワークとして焙煎に携わって行きたいと決意したほど感銘を受けたものとなったのです。

その後、世界中の栽培地からのコーヒーとの出逢いと焙煎を愉しむようになってから、焙煎人としての責任は、コーヒーの栽培と行程、コーヒーに対する農家の方々の願い等を学ぶことであると感じるようになり、ハワイ・コナのファームで栽培のお手伝いをする機会を得て、その貴重な価値ある経験が、更に一歩自分の夢へと近づけてくれたのでした。

今、以前よりもカップ一杯のコーヒーに感謝出来るようになり、豆一粒一粒がより価値のある存在として扱えるようになりました。私の焙煎人としての責任は、豆達の持ち味を最大限に引き出すことに努め、コーヒーを愛する人々に紹介していくことであると思っております。

 "Selling coffee is telling a story".

『コーヒーを販売するということは、その物語を伝えることである。』という思いを常に心に秘め、今後もコーヒーと共に歩んで行きたいと思います。